自分の夢を実現するために、どのように自分を磨いていくのか、どんな知識、技術そして仕事に対する心構えを持つべきなのか、在学中だけでなく卒業後も考え続けることがとても大事です。
社会的・職業的に自立したプロとして一本立ちしたとき、どんな人間となっているのか、あるべきプロの姿はどんなものか、在学中から具体的なイメージを掴んでおく必要があります。
このあるべき職業人の姿を「養成人材像」と言います。
この養成人材像こそ、自分を活かすための進路を真剣に模索している中学生の皆さんに対し、 学校が明確な言葉で指し示すべき最も重要な指針となるものです。
そして、この理想の職業人(養成人材像)に向かって歩むスタートラインに立ったとき、つまり 学校を卒業したとき、どんな知識や技術、そして心構えを持っていて欲しいのかという指標を、グラデュエーションポリシー(GP)と言います。
GPを達成するために、どんな教育課程(カリキュラム)を編成し、どのような教育内容・方法を 実践し、学生の学習成果をどう評価するのかを定めたものをカリキュラムポリシー(CP)といいます。
地図もなしに目的地にたどり着くことはできません。同様に、すべての教育活動は具体的な目標と、その達成度を評価するための具体的な指標が不可欠です。
本校の2つの学科は、養成人材像、グラデュエーションポリシー、そしてカリキュラムポリシーという教育活動における極めて重要な目標と指標を明確な言葉で示しています。
また、これらの指標で示している本校の教育活動に共感し、本校で学ぶことを検討されている方に対し、入学生受け入れの基本方針を定めたものをアドミッションポリシー(AP)といいます。
GPとCPは学科ごとに定められていますが、APは学校全体に共通して定められています。入学希望者が、中学校でどのような学習成果(学力の3要素※)を習得したのか、その判断基準となる指標です。
GP・CP・APの3つの指標を「スクールポリシー」と言い、現在、文部科学省は高等学校や高等専修学校に、在校生と入学希望者に対して明確・具体的な言葉で提示することを推奨しています。
※学力の3要素とは以下のものになります。
(1) 知識・技能
(2) 思考力・判断力・表現力等の能力
(3) 主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
学校の価値を示す端的な指標は、生徒が入学したときに抱いていた夢の実現を学校が支援できたかどうかです。
このことを実現するためには、大前提として、次のことを生徒が入学する以前にあらかじめ設定しておく必要があります。
① 学校・学科はどんな人材を養成しようとしているのかというゴール(養成人材像) ② 節目節目(学年・学期)における到達度合いを評価する到達目標 ③ 各授業科目を履修することが、学科の養成人材像の実現にどう関係するのかを示す 科目到達目標 ④ 各授業回の履修内容が科目の到達目標にどう関連しているのかを示す「コマ」到達目標 |
これら4つの指標は矛盾することなく、一貫していなければなりません。
この関係を図にすると以下のとおりです。
すべての授業科目は、科目到達目標とコマ到達目標を明確に定めた授業計画(シラバス)を作成し、この計画に従って授業を行っています。